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■アメリカ旅行記■
- アメリカ旅行記 アメリカ大陸横断ドライブ編 (9)
シュレンバーグ 〜 サン･アントニオ
by Hironobu Hamada, 2.4.2001
*前回までのスト−リー
ニューヨークを８月１９日に出発し、ロスに向かったアメリカ横断ドライブ。
まず、I-95を南下してサウスキャロライナのチャールストンに向かう。その後は
フロリダから西に向かい、ニューオーリンズではジャズを聴き、ヒューストンで
NASAを訪れた後、シュレンバーグというテキサスの小さな町までやってきた。
*8/27(Su) Schulenburg TX 〜 Austin 〜 San Antonio, TX
本日の走行244マイル（トータル2958マイル）
昨夜何もすることがなく、早く寝たために今朝は早く目がさめた。
朝食を取ったあと、まずオースティンに向かう。シュレンバーグから
オースティンに行くには、I-10を一度出る必要がある。I-10はサンアントニオ
にダイレクトでつながっている。オースティンに寄らずに、そのままサンアント
ニオに行くというプランもあったが、オースティンはテキサスのキャピタルで
あり、また、デルコンピューターなどハイテク企業が多い町でもあるので、
ちょっと寄ってみることにした。
オースティンには２時間ほどで到着した。ジョージ W. ブッシュ大統領の
町である。日曜ということもあって、人はあまりいない。ゴーストタウンでも
ないが、かなりのんびりした雰囲気だった。町全体の雰囲気も悪くなく、人は
フレンドリーで治安もよさそうだった。
私はまずテキサス州会議事堂に行ってみた。ここは、ブッシュ大統領が知事
時代に仕事を執り行っていたところであり、建物は、ワシントンD.C.の米国
国会議事堂並みのりっぱさで、テキサスの旗が掲げられている。テキサスは、
一般的にこのような傾向が強い。テキサスの人はテキサン（Texan）と呼ばれ、
歴史的な背景から独立心が強いのである。ヒューストンのダウンタウンでは
星条旗はほとんどなく、テキサスの旗しか掲げられていなかった。オース
ティンの後に訪れたサンアントニオでも同じであった。
日曜ということもあって、観光客は多く、写真を撮ったりしていた。中に
入ることもできたが、私はそのまま州会議事堂を後にした。その後、私は
ダウンタウンをしばらくドライブして、テキサス大学(University of Texas,
at Austin)に寄った。ここはアメリカでもかなり有名な名門大学である。
学生数はかなりの数で、研究レベルも非常に高い。大学のキャンパスは
他の名門大学と同じような巨大さで、あらゆるスクールがあり、付属のリサーチ
センターなどを含めると、ここだけで一つの小さな町のようである。とても
歩いてすべてを見て回ることはできない。まさに、学生街という言葉がぴったり
あてはまるような感じである。キャンパスの建物はヨーロッパ風の建物が多く、
チャーチもある。キャンパスは非常にクリーンで、学生もフレンドリーであり、
また、寮などの施設も整備されているため、留学するにはおすすめの大学である。
日曜であったが、新学期が近いということもあって、何かイベントが行われて
いた。学生はホワイトが中心のようだったが、他の大学と同様にアジア系の学生も
多かった。しかしながら、やはり日本人学生は一人も見なかった。日本人は
カリフォルニアやニューヨークに留学する人が多いようであり、一般的にどの
大学でもアジア系の中で日本人の比率はそれほど高くない。チャイニーズやタイワ
ニーズ（台湾系、または台湾人）が中心である。私は、大学のカフェで昼食を取って、
サンアントニオに向けて出発した。
実は、北上してダラス方面に向かうことも考えられたが、まずは、サンアントニオに
行き、その後、メキシコとの国境沿いにエルパソに向かうというルートを取った。
ダラスはケネディ大統領の暗殺で有名でるが、ヒューストンと同じビジネスの町で
あるため見所はそれほど多くないらしい。
サン・アントニオまでは１時間ほどであっただろうか。ダウンタウンに着いてみて
驚いたのは、私の予想をはるかに越えて、きれいでおしゃれな町だったのである。
ダウンタウンの中心部にリバーウォークというウォーターフロントがあって、運河を
ボートが走り、その周りにカフェなどがあり、かなり雰囲気がいいスポットである。
私は思わず感動してしまった。町並みにスペイン統治時代の面影が残っており、
それゆえスペイン調の建物が多い。
まず、訪れたのはアラモ（Alamo）という昔の砦である。ここは、歴史的にテキサスの
人にとっては非常に重要なスポットである。簡単に紹介すると、１９世紀前半に、
メキシコ政府の統治に不満を持った住民が暫定政府を設立し、ヒューストン将軍が
陸軍の指揮を執った。サンアントニオをめぐり、メキシコとテキサス人の争いが始まり、
１８３５年に独裁者サンタ・アナの指揮するメキシコ軍がサンアントニオを攻撃する
ことになる。４０００のメキシコ軍が１８９人のテキサス人が守るこのアラモ砦を攻撃し、
１３日間の戦いのあと、砦はついに陥落するが、この間にテキサス軍のヒューストン
将軍は軍を編成することができた。アラモ砦が陥落した４６日後に、テキサス軍は
「リメンバーアラモ」の合言葉の中、サンジェセントというところでメキシコ軍に勝利し、
テキサス共和国が生まれた。
以上のような歴史的背景があって、このアラモ砦はテキサスの人々にとっては聖地の
ような場所である。砦は、２４時間衛兵に守られており、中に入るとその当時の当時の
様子がそのまま残っている。この歴史を知るには、隣のモールの中にある映画館で上映
されている「Alamo」映画を見ることをおすすめする。私もこの映画を見たが、かなり
感動する映画である。白人女性の中には涙で目が潤っている人もいた。
その後、私は先ほど紹介したリバーウォークを歩いた。「水の都」といった言葉が
ぴったり当てはまる場所であり、川に沿って歩道があり、レストランが並んでいる。
ボートに乗ることもできる。リバーウォークを散策するにはこのボートがベストである。
ガイドがいて、いろいろと説明してくれるからである。私は夕方の７時ごろまで、
絵画のモデルになるようなリバーウォークのほとりにあるカフェでコーヒーを飲みながら、
美しい街並みを鑑賞していた。
次号に続く。
*写真
テキサス州会議事堂、テキサス大学、サンアントニオダウンタウン、アラモ砦、
リバーウォークなど。
http://www.j-newyork.com/us-travel6/index.html
*編集後記
みなさん、いかがおすごしでしょうか？私も実はサンアントニオがこれほど美しい町だと
思いませんでした。日本でもあまり知られていなく、隠れたスポットだと思います。
しかしながら、サンアントニオの治安は他のアメリカの都市と同様にそれほどよく
ありません。ダウンタウンからちょっとはずれると人影がなくなり、雰囲気が悪く
なります。人口100万の大都会ということもあって犯罪は少なくなく、凶悪犯罪以外は
ニュースにならないようです。ガンショップは町のいたることろにあり、ソーシャル
セキュリティナンバーがあれば外国人でも簡単にガンを買うことができます。そのような
事情はあるものの、サンアントニオのアラモ砦とリバーウォークは時間があればぜひ、
訪れてみてください。感動しますよ！！
Take care!
Hiro
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